京都市 G邸

木立のトンネルの中に通るデッキの橋とその向こうに広がる芝生とウッドデッキ、フジで覆われたパーゴラで窓からの景色を作り、庭に出た時には様々な体験ができるように構成しました。

改築された町家で、2階まで吹き抜けのリビングにある大きな窓から庭を眺められます。施主様の希望は朽ちた藤棚の建て替え隣家の目線や外壁による圧迫感をなくす、子供達が遊べたり、友人たちと食事ができるような広場、野菜を育てる畑、リビングから見えない場所での物干し場など様々。
また、すでに植わっている草木や改築の際に出た多くのレンガや石を活用して作庭することとしました。

既存の竹製の藤棚は建物の雰囲気に合わせてパーゴラに作り替えました。
白塗りの柱と桁が緑の中に浮かび上がって景色を引き締めるようにしています。
パーゴラの下には古材のレンガと石を組み合わせたテラスを作り、木陰の休憩場としています。

ウッドフェンスによって隣家の目線を遮り、反対側にはワイヤーのラティスを作り、蔓植物によって外壁を隠します。ここに野菜を誘引することもできます。

ウッドデッキを作り、その上に菜園プランターを設置しています。既存と新設のウッドデッキを橋でつなぎ、リビングから庭へ降りることなく菜園まで行くことができます。ウッドデッキはベンチとしての機能も持たせています。

リビングからは建物の陰になる浴室の前に、既存の石をつかって物干し場のテラスを作っています。
既存植木はほとんどを利用し、新植のものと組み合わせて配置し直しています。
構造物:パーゴラ、ウッドフェンス、ワイヤーラティス、ウッドデッキ、レンガ敷き、敷石、立水栓

主な樹木:コナラ、イヌガシ、シラカシ、イジュ、イロハモミジ、オオモミジ、アオハダ、キンモクセイ、ヤマボウシ、ジューンベリー、ミツバツツジ、ヒュウガミズキ、ツリバナ、クチナシ、ヤブツバキ、アジサイ

野草類:リョウメンシダ、フジバカマ、ルドベキア、ホトトギス、チョウジソウ、アスチルベ、ハンゲショウ、クロコスミア、ギボウシなど